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映画やドラマやアニメとかを観て思ったことヽ( ´ー`)ノ

ブレードランナー2049/ドゥニ・ビルヌーブ監督

2049年、ウォレス社の製造となった人造人間レプリカントは寿命制限なく人間社会に混ざり生活していた、最新型レプリカントKはブレードランナーとして旧型レプリカントを処理する任務に当たっていた、しかしモートンという旧型レプリカントを処理した際に見つかった旧型レプリカントの遺骨から妊娠を窺わせるものが…という感じで始まる物語。スゴい世界観。前作を引き継いだものとはいえ、本作ならではの独特の世界観も見えて、映像を観るだけでも面白かった。163分という上映時間は物語に溜めを作るのには充分で、単純な物語であるはずなのに奥行きのある世界観を堪能できた。ただ本作を観る前にきちんと前作を見直さなかったのは失敗だった。観賞後に前作を見直して気づいた部分も多々あったし、物語を理解する上でも中継と言える三本の短編を時系列通りに観ておくべきだったかも(鑑賞前には存在を知らなかったんだけど)。ブレードランナーを観ると、人とは何だ自己とは何だ…という部分について考えざるを得ない。意味のない自己に意味を持たせるのは己の認識なのか、ただの客観的な事実なのか。物語の中でさえ何度も揺らぎがあって面白かった。またメディア等が出たら見直してみよう。

ブレードランナー 2049ブレードランナー 2049
ドゥニ・ビルヌーブ,
ライアン・ゴズリング,ハリソン・フォード,
アナ・デ・アルマス, シルビア・ホークス
松竹
ソニーピクチャー

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アトミック・ブロンド/デヴィッド・リーチ監督

1989年冷戦下、MI6に所属するロレーン・ブロートンは何者かに奪われた機密リストを奪還する為に西ベルリンへと赴く、ソ連の妨害を受けながらも案内役のパーシヴァルと共に捜査を開始することになったのだが…という感じで始まる物語。スパイ物は人物関係が頭に入ってないと全くついていけなくなって困る。しかも本作は英ソ独仏米…と各国の登場人物が入り乱れていて、誰が誰だと整理するのに戸惑ってしまった。スパイ物は諸々納得して観る二回目の方が面白いだろうから、そっちの作りはBlu-ray等のメディアが出たら再度楽しもうと思う。それより何より本作の見所はロレーンと仏情報機関員デルフィーヌの絡み。何の説明もなく突如として始まる二人の恋愛にドキドキしてしまった。そんな!いきなり!ってな感じ。ベッドシーンは大胆なんだけどエロくなり過ぎない撮り方で二人が本当に綺麗に見える。普段は感情を見せないロレーンがデルフィーヌといる時は優しげな表情をするのが良い。またロレーンといるデルフィーヌも恋する女性の可愛らしさが出ていて大変良い。妄想が果てしなく拡がりそうではあったが長続きしないのがスパイ物の宿命か。あの結末は本当に残念。まぁ何れにせよ二人の絡みは眼福であった。シャーリーズ・セロンのガチンコアクションもまぁまぁ楽しかったし(ガチンコ過ぎて長いけど)、もう一度観るのが楽しみになる作品。

Atomic Blonde: The Coldest CityAtomic Blonde: The Coldest City
Antony Johnston Sam Hart

Oni Pr
2017-05-23

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ハンズ・オブ・ラヴ/ピーター・ソレット監督

ベテラン刑事のローレルは年若いステイシーと出会い恋に落ちる、二人は順調に交際を重ね同居するまでに至るのだが、その矢先にローレルの末期癌が発覚する、余命僅かのローレルはステイシーに遺族年金を残したいと考えるが、彼女達が住むニュージャージーは保守的な土地柄で同性パートナーには年金を渡す制度がないと…という感じの物語。事実を基にした作品とのこと。明確な平等を求める主張が受け入れられるか否認されるか…。結果は何となく分かるけれど、やはり結果が出た瞬間は感動してしまった。その主張は、自分の死後も愛する人にただただ健やかに暮らして欲しいから…という一念だけ。こんな純粋で素朴な主張を不平等な慣例だけで拒絶する意味は全くない。…と、ニュージャージーの人だけでなく、全世界の人が認識できればいいのにと思う。ジュリアン・ムーアとエレン・ペイジのカップルは登場付近は(たぶん容姿的な意味で)不釣り合いな気もしたが、時間を重ねるに従ってその違和感は全く感じなくなった。ステイシーが病室に運ばれるローレルに対して大声で叫ぶ"I LOVE YOU"は心に残る叫びだった。それとローレルの同僚デーンも素晴らしい存在。マイケル・シャノンの演技も相俟って非常に良い存在感を見せていた。

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松竹
2017-06-07

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ラスト・タンゴ/ヘルマン・クラル監督

アルゼンチンタンゴの重鎮ペアであるマリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペス、二人の出会いから別れまでの道程と現在の姿を本人達のインタビューと再現ダンスによって描いた作品。本人の口から語られるダンスと愛憎の物語。彼らの歴史を思うと途方もない気がして、そういう話を聞けただけで満足できるような気になる。視点がマリアに偏りがちなのは、彼女が捨てられた側の人間だからだろうか。孤高と安定。どちらが良かったかなんて、本人達にだって分からないだろうし、言葉で語ることが出来るものでもないのだろう。そういえば彼らのラストダンスが日本公演だったのも面白い。彼らの心情など想像することも察することもなく観客は熱狂していたのだろうな…。それはそれで良いことだとは思うが。

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ヘルマン・クラル

アルバトロス
2017-01-06

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ドリーム/セオドア・メルフィ監督

1960年代の米国NASA、計算部で働くキャサリン、ドロシー、メアリー・ジャクソン等は優秀な能力を持ちながらも黒人であり女性であることを理由に差別を受けていた、そんな中、ソ連との有人宇宙飛行競争が激化し、キャサリンの計算能力が買われ有人飛行計画を統括する部署へと移動になったのだが、そこでもキャサリンに対する差別は厳しく…という感じで始まる物語。NASAという米国の優秀な頭脳が集う場に於いても非合理な露骨な差別があったことに驚く。凝り固まった誤った常識は害悪そのもの。そんな環境の中でも自分達の高い能力を信じ武器にして生きて行くキャサリン達三人は逞しく眩しい存在。賢い人大好き人間の私は終始ワクワクしっ放し。三人夫々の異なった事例が描かれているのが素晴らしいが、特にドロシーの先見性と統括力が素敵過ぎて惚れるレベル。こういう誰もが気づきを得て幸せに繋げることができる作品がアカデミー賞を穫るべきで、その賞の力を使ってもっともっと大勢の人間がこの作品を観るべき。…だと思ったのだが…、無冠に終わり本当に残念。女性も男性も大人も子供も、とにかく全ての人が観たらいいのにと思える佳作。

Hidden FiguresHidden Figures

20th Century Fox
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バチカン奇跡調査官/米たにヨシトモ監督

バチカン市国にあるカソリック総本山の中で世界から集まる"奇跡"の申告に対して真偽を調査する聖徒の座という機関があった、平賀とロベルトの二人の神父は調査官として奇跡の調査の為に世界中に足を運んでいたのだが…という感じの物語。期待して観始めた割に最初から最後まで深い興味を持てなくて残念。一話完結の前半はそれなりに理解できたが、後半へ行くに従って話についていけなくなってしまった。重厚な推理展開をするかに見せて一部は本当に奇跡だったりと一貫してない部分が原因か。それとも男性同士の友情以上の親愛に興味がないのも原因なのかも。それか原作に書かれている設定がアニメでは端折られていたりしたのも原因かも。バチカン公認の奇跡とか興味深い要素ではあるのに勿体ない。自分の理解力不足を棚に上げるつもりはないが、このアニメにあるフックが私には合わなかったのかも知れない…。残念。

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2017-09-27

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ミュージアム-序章-/白石晃士監督

3年前に起きた幼女猟奇殺人事件が冤罪ではないかと取材をするジャーナリストの九堂、取材中に蛙の面を着けた男から事件の秘密を教えるから自宅へ戻れと書かれたメモを受け取る、自宅へ戻るといるはずの娘がおらず蛙男から指令が…という感じで始まる物語。娘を人質に取られた男が蛙男の指示に従って罪を犯す姿を追っただけの話なので、終始不快で仕方がない。ミュージアムの前日譚というが、四人の遺体が爆破現場から発見されるという派手な事件が全く解決されていないなんて、本編に続き警察の無能感が漂って良くない。そもそも本編も前日譚も蛙男の犯行は杜撰。こんなんで連続殺人なんて出来るのかね。映画の撮り方としては悪くないと思うから、時間を短くして脚本を練り込んでくれれば…とは思うが、まぁそもそもこういう話はお腹一杯でもう要らないかも。

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ミュージアム/大友啓史監督

雨の日に死体を装飾して晒す猟奇殺人事件が連続して起きる、捜査担当刑事の沢村は過去に起きた類似性のある事件が鍵を握ると思い至る、しかしその事件には沢村の妻が裁判員として参加しており…という感じで始まる物語。勿体ないことに後半の失速感が半端ない。冒頭から犯人や動機への期待を散々煽っておきながら、沢村の暴走で全てが台無しにされてしまった感がある。沢村が冷静に行動して警察が無能でなければこんな事件自体が起きないだろう…と思わせてしまった時点でダメ。後半が時間の無駄に思えてしまうもの。脚本のことを除けば、映像の雰囲気や場面の作り込みは良かった。雨を多用するのは大変だったろうけど、独特の空気感は出ていたと思う。また役者の熱演という意味でも(絶叫は非常に煩いが)悪くなかったと思う。

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新・極道の妻たち 覚悟しいや/山下耕作監督

愛知を拠点とする千之崎組は組本部ビルの周辺住民から立ち退き運動を起こされていた、また大阪の泡野組からも後継問題に絡んで目を付けられていた、組長夫人の安積はそんな状況を見かねて泡野組関係者を射殺してしまうのだが…という感じで始まる物語。今回は志麻姐さんの服役囚姿やベッドシーンなどもあってレア感たっぷりな構成。志麻姐さんの活躍が見たいだけの私とっては充分な内容。…なのだが、この頃になると志麻姐さんに貫禄がつき過ぎて、もう見合う男がいないようで困る。姐さんの横に立つとどの男も大体小物にしか見えない。北大路欣也クラスじゃないと釣り合わないとはこの先が心配。それと今回の香港ロケはバブル期の名残りだろうか。中国返還前の香港を見られたのは一興だった。それと中国人役で中野みゆきが出ていて非常に懐かしかった。極妻レギュラーのかたせさんは今回も志麻姐さんの妹分役ながら、後半しっかりとした存在感を見せていた。千尋の安積に対する恨みや執着の強さは、仄かな百合感を覚える。ええことや。

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新・極道の妻たち/中島貞夫監督

尼崎を拠点とする暴力団の藤波組は二代目が急死し後継には出所したばかりの松岡が就いた、二代目霊代で松岡の就任まで組を仕切っていた加奈江は漸く落ち着けると思ったが、その矢先に松岡も惨殺される、三代目を誰が継ぐかで加奈江の娘婿の宗田と息子の直也の間で対立が…という感じで始まる物語。今回は観客の望む通り志麻姐さんが話の中心となって物語が進んでいた。それはとても見栄えがして良いこと、…なのだが、今回の志麻姐さんが演じる加奈江は極道の妻というよりは極道の母の面が強く出た女だった。志麻姐さんが格好良く男ヤクザを捌く様子は非常に格好良くあるんだけれど、一方で息子の存在に翻弄されてしまったのは姐さんらしからぬ点に見えた。もしかしたらそのギャップを描きたかっただけかも知れないが。それから初期はお色気要因だったかたせさんは遂に弁護士役!で登場。時代が過ぎるとはこういうことなのかも知れない。また、本シリーズの密かな興味の中心は通信機器の変遷だったりする。今回はイチ弁護士のかたせ姐さんのオフィスにもPCがあって、本作を見るだけで時代が進みが明らかに分かるような気がする。

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ダニエラ 17歳の本能/マリアリー・リバス監督

キリスト教福音主義を信奉する厳格な考え方の家庭で育ったダニエラだったが幼い頃から性愛に興味があった、禁じられた婚前交渉が学校に知れて高校を退学になり福音主義のテレビ局に勤めることになる、そこで出会った男性トマスと女性アントニアに対してダニエラは好意を抱くのだが…という感じの物語。若い女性がセックスしまくるだけの話と言っても嘘じゃない。信仰に基づいた生活をしていない身からすると、何とも捉え難いような内容。でも福音主義の厳格な信仰があってこそ、ダニエラはあれだけ性に執着したのではないか。相反するもの(神と性)のどちらも愛したい少女の心は結局どうにもならないな…と思うしかない。難しい。閑話休題。本作を観ようと思ったのは、ダニエラとアントニアのベッドシーンが美しそうだったから。で、実際に綺麗だった。二人とも綺麗な女優だったし、その点に関しては眼福だった。それから、チリの作品なのにセーラームーンが女性同性愛のアイコン(象徴)になっていて、さすがセーラームーンはワールドワイドだな…と感心した。

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新感染 ファイナル・エクスプレス/ヨン・サンホ監督

仕事中心の生活を送るソグは妻と別居し娘スアンと母との三人暮らしをしていた、スアンは誕生日に釜山に住む母に会いたいと言い普段構ってやれない罪悪感からソグは同行することにした、早朝ソウルを出発する釜山行きのKTXに乗り込んだ二人だったが、暫くすると不審な行動を取る乗客が…という感じで始まる物語。デル・トロが推す程の良い評判を聞いたので劇場鑑賞してみた。途中で勢いが緩む所もあれどそれでも面白い!と言える作品だった。話のバリエーションが少なそうなゾンビ作品なのに、それでも楽しめたのだから相当なもの。登場人物みんなが死んでしまいそうだと思える程の絶望感が全編で漂っているのが良い。仕事男、幼女、老姉妹、妊婦、怪力男、高校球児、女子マネ、運転士、会社役員…と、大した背景説明もないのにどの登場人物も印象的。夫々の人間性や行動や変化なんかを上手く描いているのでゾンビ一辺倒になってない所も良かった。特に一見ガサツだが心根優しい怪力サンファと老姉妹インギルとジョンギルの取った行動が良かった。また低予算だからかも知れないが、極力無駄な情報を省いて118分に収めた潔さも見事(話の整合性とかは無視していいレベル)。故に本作の前日譚であるアニメ"ソウル・ステーション/パンデミック"も気になるところ。いつか観られるかな。

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極道の妻たち 最後の戦い/山下耕作監督

関西の暴力団中松組は四代目組長の就任に際して内部分裂が起きる、少数派の瀬上組組長の妻の芙有は夫が収監中の為に代わりに組を切り盛りしていた、また内部分裂の際に伊勢組組長の夫を亡くした妻の夏見は復讐を企てていたが、芙有の人徳に惚れて彼女の下で働くことになり…という感じで始まる物語。岩下志麻姐さん復活の作品。さすがに格の違う威圧感と色気。これは惚れる。夏美も「私、姐さんに惚れたんです。一生死ぬまで一つの道、歩きたいんです」と、極妻は百合作品だったのか!と驚くような台詞を真顔で吐いていた(シリーズのどこかで百合要素は出てこないのかな)。閑話休題。とはいえ、話の筋は全然面白くなくて退屈極めりといった感じ。話自体もノロノロと全然進まない。相変わらずの抗争劇ではあるけれど、痴話喧嘩レベルの内容。観てる側は志麻姐さんが啖呵切って敵をバシバシ薙ぎ倒してくれればそれでいいんだけど…。

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極道の妻たち 三代目姐/降旗康男監督

構成員1万5千人を擁する関西暴力団の坂西組、三代目の坂西武雄は病に倒れ余命僅かであった、妻の葉月は夫の病状を知りながらも気丈に振る舞う、そこへ葉月も頼りにする若頭補佐の赤松が出所し、組長代行の寺田と静かな権力争いが始まるのだが…という感じで始まる物語。葉月は相当とんでもない女。最初から最後まで筋が通ってそうな態度を取ってるけど、結局、組をゴチャゴチャにしているのは葉月。寺田が激怒するのも納得(本作は成田三樹夫氏の遺作とのこと。素晴らしい存在感だった)。こういう悪女っぽい極妻もいるのかも知れないが…。前2作は組長等の男性陣が少々心許ない感じであったけれど、本作は萩原健一、丹波哲郎、成田三樹夫と実力があって見栄えのする俳優が揃っていた。なので、逆に妻たちの存在感が薄れてしまった感もある。感情的な女性達に付き合う男性達…みたいな極道でやんなくてもいいんじゃないかと思うような場面もチラホラ。ただの愛憎劇。…にしても、葉月が結末で取った行動によって、坂西組がどんな風に壊滅するか気になる。壊滅するとは限らないけれど。

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マリー・アントワネットに別れをつげて/ブノワ・ジャコー監督

マリー・アントワネット付きの朗読係として働くシドニーは王妃に対して憧憬以上の感情を抱いていた、1789年7月14日にヴァスティーユ監獄が市民等に襲撃される、ヴェルサイユ宮殿内では多数の貴族の名が載った処刑名簿が出回り、貴族達に動揺が拡がっていくのだが…という感じで始まる物語。本作の面白い点は女性から女性への恋心によって話が進んでいくところ。男性陣の存在感の薄さ加減が潔くて良い。にしても、ヴェルサイユ宮殿内はこんなに百合百合していたのかしら。アントワネットがポリニャック夫人に惹かれた過程を知りたい。ただ百合好きな私でも百合要素より他の要素の方に面白味を感じてしまった。例えば非公開エリアのベルサイユ宮殿、派手過ぎないけれど極めて美しい衣装、フランス革命勃発時の貴族の様子…とか色々。どこに狙いを定めたのかが終始分からない作品ではあったけれど、部分部分では楽しむことができた。

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セルフレス 覚醒した記憶/ターセム・シン監督

著名な建築家として地位も財産も手に入れたダミアンだったが癌に冒され半年の余命と診断されていた、科学者のオルブライトはダミアンに対し極秘の最先端クローン技術を使えば若い肉体へ意識を移植できると誘うのだが…という感じで始まる物語。SFチックな内容だけど、そんなに奇抜な設定ではない。巨万の富を手に入れた男が二度目の人生を手に入れてどう思考し行動するのか…というものなので、意外と進む先は決まっていそう。こじんまりと纏まった作りだけど地味さは隠せなくて、なぜ本作観ようと思ったのか我ながら不思議だった。エンドロールまでマシュー・グードの為かと思ってたが(相変わらず飄々とした姿が格好良い!)、実はターセム・シンが監督だったからという結論。ターセム・シンらしからぬ落ち着いた映像表現だったので驚いてしまった。これが彼の新境地なのだろうか。脚本が弱いとか散々言われてきて、本作もそんな雰囲気もあるんだけど、それでもターセム・シン作品の持つ空気は何となく好き。次作に期待。

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レヴェナント 蘇えりし者/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督

1823年のアメリカ北西部、先住民に追われる毛皮ハンター団の中で先導役を勤めるヒュー・グラスは偵察中に熊に襲われる、瀕死の状態で仲間達に発見され以降は担架の板に乗せられ移動していたが追っ手が迫りグラスは置き去りにされることになる、息子ホーク、ジム、金目当てのフィッツジェラルドがグラスの最期を看取る役となって残ったのだが…という感じで始まる物語。全編過酷。負傷と極寒と飢餓なんて人間が最もツラく思うものの三拍子ではないか。撮影も同様に過酷だったと推測するが、その迫力は画面の風景に表れていた。グラス役のディカプリオも髭と汚れで表情すら見えづらくなるほど体当たりな熱演っぷり。スゴい。とはいえ、本作は半分以上がグラスのサバイバル生活のような描写の繰り返しなので退屈といえば退屈。観ていて飽きたわけではないけれど、観賞後に覚えていることはグラスが死にそうになって生き延びて…ということばかり。復讐の是非(意味)がテーマであるのだったら、もう少しそっちにも焦点を当てても良かったのではないか。

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極道の妻たちII/土橋亨監督

重宗組組長の妻・遊紀は頼りない夫に代わって実質的に組を仕切っていた、しかし空港建設に絡む磐城組との抗争や組長の浮気などによって遊紀は自身の立場に嫌気がさしていた、そんな時に流れ者の木本と出会い惹かれるのだが…という感じの物語。前作と全く繋がっていないとは聞いていたけど、ここまで関係ない話とは思い切ったことをする。続投のかたせ梨乃がいるのでその辺の設定だけは一緒なのかと思っていたのに名前からして違うでやんの。しかしながらかたせさんの美しいおっぱい披露は健在であった。今回の極妻の遊紀は少々弱い部分が見え隠れする女性。声の張りも全然ない。極妻にも色々なタイプがいるんだなーと思うには充分である。…が、本作はどうにも無駄なシーンが多くて途中でダレてしまう。浜辺で変な音楽が流れるシーンは大体要らない。それと本筋には関係ないけど、遊紀が頼りにする徳島の松代姐さんの草笛光子はサスガに渋い美しさだった。

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テッド2/セス・マクファーレン監督

同僚のタミ・リンと結婚したテッドだったが時を重ねるうちに喧嘩が絶えなくなっていた、そこで子供を持とうとするのだが精子提供に絡んでテッドは人間ではなく物だと判断され今までの生活も失うことになる、人としての権利を得る為に裁判を起こすテッドと親友のジョンだったが…という感じで始まる物語。そもそも前作から品のない作品ではあったけれど、本作は輪をかけて品がなくなったような…。時折、劇中のブラックジョークを不快に感じてしまった。オタク潰しとか、ジョガーへの嫌がらせとか酷いの一言。もしかしたら米国エンタメ事情に詳しければ笑えたのかも知れないが…。どうだろうか。弁護士サマンサ役のアマンダ・セイフライドは可愛くてこんな下品な作品に存在するのが不思議なくらい。テーマ的にはぬいぐるみのテッドにも人権を…という感じで、マイノリティに人権を…的なものに通じて興味深くはあった。

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怪盗グルーの月泥棒/クリス・ルノー&ピエール・コフィン監督

月を盗もうと企ている怪盗グルーはその為に物質を小さくする装置を盗むもライバルのベクターに奪われてしまう、装置を取り返そうとベクター家へ侵入できる孤児の三姉妹を養育することになったのだが…という感じで始まる物語。2作目と3作目を観てしまった手前、1作目を観るのは必然かと思い鑑賞。大人気のミニオンズは脇役で怪盗グルーが主役、グルーと三姉妹との出会いの物語。悪党で皮肉屋で子供嫌いのグルーだけど、三姉妹と接するうちに良い人っぽい本性が表れて心境が変化する。そういう変化は単純だけど観ていて心が温まる。またミニオンズのワラワラちょこちょこ感も変わらず楽しく可愛らしい。なんだけど、主に描かれているのがグルーの変化とベクターとの温い武器争奪戦だけなので、途中で少し退屈してしまった。もうちょっとテンポが良いともっと楽しかったのだけど勿体ない。

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シキ

Author:シキ
備忘録的な映像鑑賞メモ

偏差値的評価
[6]以上は観るべき所がある
[5]は可もあり不可もあり
[4]以下は詰まらない

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